過去問を解く前に知っておきたい!公立高校入試平均点

千葉県公立高校

過去問を解くうえで知っておかなければならないことは、その年その年で問題の難度が違うということ。 「ある年の過去問はできたのに、次の年の過去問はあまり解けなかった」とがっかりするのは間違いです。問題が難しかったのであれば、ほかの受験生が解いても同じことになるからです。
そこで参考になるのが《入試平均点》。県全体の公立高校受験者の得点を集計して教育委員会が5月に発表する『学力検査の結果』に5教科の《受験者平均点》が掲載されています。これを活用して,その年の問題が「やさしかったのか」「難しかったのか」を確認しながら過去問に取り組んでいくと効果的です。「一般入学者選抜」に一本化されて3年目となる2023年春の千葉県公立入試「学力検査」の難度はどうだったでしょうか? 下に「前期選抜・後期選抜」時代からの《受験者平均点》推移をまとめましたので,参考にしてください。

千葉県公立高校「入試問題」 過去の平均点

10年以上前の話ですが,千葉県公立高校の学力検査は2008年以降に出題が難化して受験者平均点(500点満点)が50%前後で推移するようになり,首都圏でも低い平均点が続いていました。2017年以降は55~60%程度と若干易化。前期と後期で比べると,多くの年で後期の平均点のほうが高く,前期よりもやさしい出題になる傾向がありました(前期:各教科50分/後期:各教科40分)。
「一般入学者選抜」の初年度となる2021年春は5教科の平均が286.2点で,2022年春は5教科すべての平均点が前年を下回りました。5教科合計では286.2→266.7点と約20ポイント低下。前年の「高い(=やさしい)」出題から「低い(=難しい)」出題に変化したといえます。特に数学は「59.3→51.5点」と変動幅が大きく,他の教科も約1~5ポイント低下しました。
2023年春は5教科合計で266.7→257.7点と2年連続で低下。理科が52.7点→60.7点と高く(=やさしく)なった一方で,5教科のうち国語47.9点,数学47.0点,英語47.6点と3教科で50点を下回り,「一般入学者選抜」となって最も低い(=難しい)結果となりました。

出題の難度は年によって大きく変動することもあるので、たとえば「2021年の過去問はできたのに2022年・2023年の問題はできなかった」と単純に考えないようにしましょう。教科ごとに見ても、たとえば前期選抜の英語のように2018年50点→2019年62点→2020年52点と難度が大きく変動する場合があるので、注意しながら過去問に取り組んでください。

千葉公立 学力検査「受験者平均点」推移グラフ(PDF)