2018年(平成30年度)千葉県公立高校入試はここが変わる!

2021年春から前期選抜・後期選抜を一本化へ

2017年11月に行われた「千葉県公立高等学校入学者選抜方法等改善協議会」で,現行の「前期選抜」「後期選抜」は廃止して入試を1回にする改善試案が提出されました。2017年度の小学6年生が高校を受験する2021年春からの一本化に向けて,具体的な選抜方法が検討される予定です。

改善試案の概要

前期選抜 [2018年春参考] 後期選抜 [2018年春参考] 改善試案
試験日 2月中旬 [2/13・14] 3月上旬 [3/1] 本検査 2月下旬の2日間
1日目 ・学力検査(5教科) ・学力検査(5教科)

・必要に応じて面接・作文など

・学力検査(3教科)
2日目 ・面接・作文・適性検査・学校独自問題などから1つ以上 ・学力検査(2教科)

・面接・作文・適性検査・学校独自問題などから1つ以上

願書提出 2日間 [2/2・5] 1日 [2/23] 2日間
志願変更 2日間 [2/26・27] 2日間
追検査 1日(本検査に準じた検査)
合格発表 2月下旬 [2/20] 3月上旬 [3/7] 3月上旬(本検査・追検査をあわせて同一日に)

入試制度見直しの背景

①無用な不合格の経験

前期選抜の定員枠は全体の6割程度で,後期合格者の多くは前期で一度不合格にされ,同じ高校の後期に出願している状況。

→1回入試であれば定員枠が拡がり,無用な不合格者が出なくなる

②前期・後期の評価・選抜方法の違いがわかりにくい

「前期=多様な能力を多元的に評価」「後期=学習成果を評価」として,異なる視点で選抜する方針。しかし,前期・後期とも学力検査を課しているため,違いがわかりにくい。

→2回行う意味が薄れており,1回選抜での多元的な評価方法を模索

③中学・高校での授業確保が難しい

2回選抜となっていることで高校入試が長期化し,中学・高校ともに授業時数の確保が難しくなっている。

→1回入試であれば入試期間が短縮され,現状よりも授業が確保しやすい

入試が2回から1回になると,不安に思う方もいるでしょう。実際にはどうなのか,次の例で考えてみます。

1学年320名(8クラス)を募集する普通科高校では,前期選抜の定員が60%の192名になります。この高校を志望する受験生が400名だとしましょう。前期選抜では2.08倍もの倍率になり,半数以上の208名が不合格に。おおよそ2人に1人しか合格できません。後期選抜の定員は残りの128名。前期不合格の208名だけが再受験した場合,倍率は1.63倍で,当初の志望者400名のうち128名が一度不合格を味わう計算です。

これが1回入試になると,定員320名に対して受験者400名ですから倍率は1.25倍。最終的に合格する受験生は同じでも,前期(2.08倍)・後期(1.63倍)に分けた場合と比べて不安が小さい倍率になり,無用な不合格者も出さなくなるのです。

2018年入試の「選抜・評価方法」を発表!”透明化”により選抜資料の比重が明確に

10月20日(金)に前期選抜・後期選抜それぞれの「選抜・評価方法」が各高校のホームページで発表されました。前期では各高校がさまざまな方法で選抜を行っていますが,従来は選抜資料の具体的な配点や比重が明示されず「総合的に選抜する」といった記述にとどまる高校が散見されました。しかし,2018年春入試に向けて透明化を図る方向で見直しが行われ,

①「学力検査」  ②「調査書(評定)」

③「調査書(出欠・行動・特別活動・部活動・特記事項)」

④「2日目検査(面接・自己表現・作文・小論文・適性検査・独自問題・その他)」

の合否判定に使うすべての資料を点数化して合計した「総得点」で選抜するように変更。これにより,選抜資料①~④の配点や比重がはっきりわかるようになりました。

普通科・理数系学科・国際系学科・総合学科96校について資料ごとの配点や比重をまとめたPDFをご覧いただいたうえで,「前期選抜のキホン」「学力検査の比重が高い高校ランキング」「調査書の比重が高い高校ランキング」「2日目検査の比重が高い高校ランキング」へと読みすすめてください。

比重と変更点がひと目でわかる!2018年春 千葉公立「選抜・評価方法」一覧(PDF)

 

前期選抜のキホン        →くわしくは「千葉県公立高校の入試システム」(PDF)

①学力検査 100点満点×5教科=500点満点

            →理数系学科で「数学・理科×1.5倍」,国際系学科で「英語×1.5倍」とする場合あり

②調査書(評定) 5段階評価×9教科×3学年=135点満点

            →一部の高校で135点×0.4~2倍に圧縮・拡大する場合あり

③調査書(その他) 配点の大きさは高校によりさまざま

            →5点満点の高校もあれば230点満点の高校もあり

④2日目検査 配点の大きさは高校によりさまざま

            →3点満点の高校もあれば445点満点の高校もあり

多くの高校では「学力検査=500点満点」と「評定=135点満点」がそのまま合計されます。比重は「学力検査=79%」「評定=21%」になり,この時点で学力検査の比重がかなり高くなっています。高校によって配点が大きく異なる③④も加わることで「総得点」に対する各選抜資料の比重が変わってきますが,「学力検査」が全体の半分を下回る高校は96校中7校しかありません。60%以上は73校あり,うち70%以上が40校という状況です。一方で,②③を合計しても「調査書」の比重が50%を超える高校はなく,「2日目検査」が50%を超える高校もありません。前期選抜でも「学力検査」が最重視されているのです。

学力検査の比重が高い高校ランキング

学校名(学科) 学力検査 調査書 2日目検査
内申(評定) その他
県立千葉高 99%     1%
千葉東高 89% 10%   2%
県立船橋高(理数) 89% 10%   1%
県立船橋高(普通) 87% 12%   2%
佐原高(理数) 81% 18%   1%
長生高(理数) 79% 18% 0.7% 2%
県立柏高(理数) 78% 18% 2% 2%
小金高(総合) 78% 21%   2%
佐倉高(理数) 78% 18%   4%
成田国際高(国際) 77% 19%   4%

 

県内の上位校が並びます。最も学力検査の比重が高いのは県立千葉高です。「総得点」は505点満点。調査書は判定の際に参考とする程度で,作文も5点満点と小さく,ほぼ学力検査500点満点で合否が決まる選抜方法といえます。上位校では調査書の部活・生徒会などの実績がほとんど加点対象になりません。また,2日目検査の比重を低く設定する学校が多く,どの高校も5%を下回る状況です。さらに千葉東高では内申を0.4倍,県立船橋高では内申を0.5倍に圧縮していることから,相対的に学力検査の比重を高めています。県立船橋高(理数)・佐原高(理数)・長生高(理数)・県立柏高(理数)・佐倉高(理数)では数学・理科を各1.5倍(合計600点満点),成田国際(国際)では英語を1.5倍(合計550点満点)にして学力検査の比重が8~9割を占める状況です。「学力検査の比重が高い高校」では,評定に自信がなくても学力検査の得点力が高ければ有利になるといえます。

調査書の比重が高い高校ランキング

学校名(学科) 学力検査 調査書 2日目検査
内申(評定) その他
野田中央高 43% 23% 20% 13%
小見川高 48% 26% 11% 14%
千城台高 61% 33% 4% 2%
船橋東高 64% 34% 1% 0.4%
沼南高柳高 56% 30% 3% 11%
鎌ヶ谷西高 47% 25% 7% 21%
四街道北高 46% 25% 7% 21%
犢橋高 45% 12% 20% 23%
船橋豊富高 58% 16% 16% 10%
大多喜高 61% 17% 15% 7%

 

野田中央高・小見川高・千城台高・船橋東高・沼南高柳高・鎌ヶ谷西高・四街道北高は評定を2倍した270点満点です。最も比重が高い野田中央高では評定270点満点・その他230点満点としていますが,比重は学力検査と同じ43%です。船橋東高は,上位校では珍しく評定を2倍の270点満点としていますが,2日目検査の面接が3点満点と小さく,学力検査の比重が64%を占める状況です。

2日目検査の比重が高い高校ランキング

学校名(学科) 学力検査 調査書 2日目検査
内申(評定) その他
市立習志野高(普通) 46% 13%   41%
生浜高 51% 14% 5% 30%
関宿高 50% 14% 7% 30%
船橋法典高 50% 14% 6% 30%
松戸馬橋高 53% 14% 3% 29%
多古高(普通) 52% 14% 6% 28%
流山南高 52% 14% 7% 27%
市立柏高(普通) 56% 15% 2% 26%
沼南高 44% 12% 19% 26%
京葉高 57% 15% 5% 23%
犢橋高 45% 12% 20% 23%
八街高(総合) 51% 14% 13% 23%

 

調査書よりも比重が高く,学力検査に次いで2日目検査を重視する高校が目立ちます。最も比重が高い市立習志野高(普通)は,自己表現400点満点・面接45点満点で,あわせると学力検査500点満点に近い比重です。特に自己表現の配点が高いため,事前の準備をしておきましょう。また,習志野市内生の優先入学制度があるため,注意が必要です。

2018年入試の募集定員を発表!

県内国公私立の中3生は前年より約300人減少。これに伴って千葉公立高(全日制)の募集定員は280人(7クラス)分減りました。高校ごとに見ると,10校で定員を各1クラス分減らし,3校で定員を各1クラス分増員。学区別に見ると,1・9学区各1クラス減,2学区1クラス増,3・4・6学区2クラス減となっており,2学区のように定員増の学区もあります。なお,上位校の定員変動はありません。中堅校では,4クラス募集を続けてきた印旛明誠が初の5クラス募集となるほか,船橋芝山が8→9クラスに増やし,柏の葉(普通)・君津が7→6クラス,成田北が8→7クラス,東金(普通)が5→4クラスに減らしています。

くわしくは

増減がひと目でわかる!2018年春千葉公立「募集定員」一覧(倍率推移付)(PDF)

2018年春千葉公立「定員・面接・自己表現・集団討論・作文・小論文・適性検査」一覧(PDF)

にまとめましたのでご活用ください。

2018年入試の検査内容を発表!

前期・後期選抜になって8年目の千葉公立入試。押さえておきたいおもな変更点を見てみましょう。2016年春から専門学科の前期定員枠は「50~80%」→「50~100%」に拡大されています。2018入試で前期の2日目検査を変更したのは18校19学科,後期の検査を変更したのは5校5学科です。あわせて変更点がひと目でわかる!2018年春千葉公立「面接・自己表現・集団討論・作文・小論文・適性検査・独自問題」一覧(PDF)もご活用ください。

なお,2018年春の前期選抜では内申(調査書の評定),学力検査,2日目検査など合否判定に使うすべての資料を点数化して合計した「総合点」で選抜されるように変更されます。これまでよりも透明化を図る方向で各高校が選抜方法を作成し,10月には各校のホームページ上で「選抜・評価方法」が公表される予定です。

①木更津高(理数科)が前期選抜枠75%→100%に変更

2017年に新設された木更津高の理数科。初年度の2017年春は総定員40名のうち30名が前期枠になっていましたが,2018年春は前期枠が40名となり,欠員がなければ後期選抜は実施されなくなるので注意が必要です。一方,館山総合高では各科とも100%だった前期枠を学科ごとに50~75%に変更。後期選抜が実施されます。

②前期で適性検査の実施校が減少,志願理由書の提出校は11校15学科に減少

近年,前期「2日目検査」の変更はほとんどありませんでしたが,2018年春は「適性検査→自己表現」「自己表現→面接」に変更する高校が目立ちます。

「適性検査→自己表現」の高校14校:我孫子高・市川南高・浦安高・小見川高・犢橋高・佐倉西高・佐倉南高(適性検査→面接・自己表現)・土気高・富里高・成田国際高・柏陵高・船橋二和高・市立松戸(普)・四街道高

「自己表現→面接」の高校4校:君津高(自己表現→面接・自己表現)・佐倉東高・幕張総合高・八千代西高

なお,泉高では英国数の学校独自問題を作成していましたが,県共通の学力検査(英国数)に変更されます。

後期選抜の「必要に応じて実施する検査」は実施校が減少傾向にあり,安房高・磯辺高・柏中央高・若松高が前年に実施していた面接を廃止します。

志願理由書については,幕張総合高(普通科)で要提出となった一方,館山総合高・流山高で提出が不要となり,提出校は11校15学科まで減少しました。

③我孫子高・君津高に教員基礎コースを設置,農業系・商業系などの学科を再編

「県立学校改革推進プラン・第3次実施プログラム」の一環として,我孫子高・君津高に教員基礎コースが新設されます(入試段階での別枠募集は行われません)。また,学科を再編する高校が多くなっており,以下の高校で変更があります。

旭農業高(生産技術科・生活科学科→園芸科,食品流通科→食品科学科)

大網高(生産技術科・農業経済科→農業科,食品工学科→食品科学科)

君津商業高(情報管理科→情報処理科)

下総高(生産技術科→園芸科,航空車両整備科→自動車科,情報ビジネス科→情報処理科)

多古高(生産流通科→園芸科)

千葉商業(情報システム科→情報処理科)

鶴舞桜が丘高(食と緑科→園芸科)

流山高(園芸科・生活科学科→園芸科,会計科→商業科)

成田西陵高(生産技術科・生活科学科→園芸科,環境建設科→土木造園科,生産流通科→食品科学科,情報科学科→情報処理科)

茂原樟陽高(生産技術科→農業科,生産流通科→食品科学科,緑地計画科→土木造園科)

内申点はそのまま使われるの?

内申点(135点満点)のつき方は中学によりさまざま。3年生の平均が105点と高い中学もあれば,85点と低い中学もあります。そのため,2008年春の入試から中学でつけた内申点をそのまま使わないようになり,

自分が通う中学校の平均が95点より高い分が引かれ,低い分が足される

というしくみになりました。

たとえば,別々の中学に通う隆君と恵さんの内申が同じ81点の場合

・隆君の中学が平均105点だと95点より10点高い分が引かれ,71点に

・恵さんの中学が平均85点だと95点より10点低い分が足され,91点に

隆君と恵さんの内申点は20点も差がつくことになり,

同じ内申点でも中学が違うと有利になったり,不利になったりする

ことが起こるようになっています。

2017年春の各中学校の平均内申(m値)を見ると,県内最高の中学は115点,県内最低の中学は75点で,その差は40点もありました。基準となる95点からの差が大きくなればなるほど強制的な調整も大きくなり,特に県内最高の115点の中学では個々の生徒の内申点が一律で20点も引かれてしまうことになるので,本来なら合格できた高校に届かなくなることも起こりえます。

そこで気になるのは,自分が通う中学の平均内申(m値)が「高いか?」「低いか?」ですね。下のグラフと5年分の一覧で過去の状況がチェックできます。2018年春の平均内申は2学期の成績が出た後に,みなさんが通う中学の先生へ確認しておきましょう。

自分の中学の平均内申を見て

95点より「高い」➡内申点が引かれる分,よりいっそう学力検査の準備に取り組みましょう!

95点より「低い」➡内申点が足されると油断せず,学力検査の準備に取り組みましょう!

千葉県立・市立 入試直前の進路希望調査を発表

毎年1月8日時点で県内の公立高校を目指す中学3年生の志望校を集計した進路希望調査。入試が「厳しくなりそうか」「やさしくなりそうか」がわかる資料です。
2017年春の入試では,中学卒業生の減少(-0.2%)にともなって県立・市立高校の募集定員を0.6%(200名)減らしています。しかし,公立高校の志望者は1.1%(433名)の増加となったため,志望倍率は前年を0.02ポイント上回る1.20倍になりました。全体としては,わずかながら前年より厳しい入試となりそうです。

高校別の状況はこちら
倍率上下がひと目でわかる!2017年春千葉県立・市立 志望者増減一覧

志望倍率が高かった高校
県立船橋(普)2.49 県立千葉2.43 幕張総合(看)2.23 市立千葉(普)1.91
成田国際(国)1.90 千葉東・小金・松戸国際(普)1.89 佐倉東(調)1.88 佐倉(普)1.85
松戸国際(国)1.84 市立千葉(理)・市立稲毛(国)1.83 袖ヶ浦(情)1.80
志望者が大きく増えた高校
磯辺+137 市立千葉(普)・市立船橋(普)+121 船橋芝山+88 流山おおたかの森(普)+84 八千代東+72 市立銚子(普・理)+69 市立船橋(商)+66 白井+64 成田国際(国)+61

進路希望調査の結果を見るときのポイント

志望倍率上昇 ➡2017年入試の倍率上昇への不安があるが,「進路希望調査」の結果を見て受験生が敬遠し,出願時には思ったほど難しくならない場合も。

志望倍率低下 ➡2017年入試の倍率低下を期待できるが,「進路希望調査」の結果を見て受験生が流入し,出願時には思ったほどゆるやかにならない場合も。

 

2017年入試の「選抜・評価方法」を発表!

前期・後期それぞれの「選抜・評価方法」が発表されました。特に前期選抜では、各高校がさまざまな選抜方法で入試を行っています。ここでは各高校のホームページ上に掲載されている「選抜・評価方法」を一覧にまとめました。

変更点がひと目でわかる!2017年春千葉県立・市立「選抜・評価方法」一覧(PDF)

一部の高校では前期の内申配点を縮小

前期の選抜は、学力検査500点満点に対して、多くの高校で内申を135点満点としています。ただし、一部の高校では135点満点を0.3~2倍して選抜。内申の重みを変えています。県内で最も内申の扱いを軽くしているのは0.3倍する長生です。鎌ヶ谷西・沼南高柳・千城台・富里・船橋東・四街道北では2倍の270点満点。しかし、学力検査は500点満点ですから、それでも学力検査の比重が高いといえます。長生・千葉東・船橋は学力検査に比べて内申の重みが1割程度しかなく、5教科の得点が特に大きく影響する入試になっています。なお、八千代(普)は船橋と同じく67.5点満点でしたが、2017年春から多くの高校と同じく135点満点に変更されます。

 

2017年入試の募集定員を発表!

県内公立の中3生は前年より約190人減少。これに伴って千葉公立高(全日制)の募集定員は200人(5クラス)分減りました。高校ごとに見ると、7校で定員を各1クラス分減らし、2校で定員を各1クラス分増員。さらに木更津では普通科を8→7クラスに削減して理数科1クラスを新設しています。学区別に見ると、2学区5クラス減、3・4学区各1クラス増、5・9学区1クラス減となっており、2学区の定員減が目立つ一方で定員増の学区もあります。なお、上位校の定員変動はありません。中堅校では前年8→9クラスに増やした船橋啓明が再び8クラス募集に戻しています。

あわせて増減がひと目でわかる!2017年春千葉公立「募集定員」一覧(倍率推移付)(PDF)もご活用ください。