ここでは推薦入試や,一部の高校の一般試験で実施される面接試験のポイントを紹介します。ぜひ参考にしてください。

 

ポイント1.まず学力を高めよう

面接試験を実施する高校は年々減少しており,実施する高校でも,「参考程度」の扱いの高校が増えています。したがって,最も重要なことは,学力を高めて入試本番で合格点を獲得することなのです。

 

ポイント2.面接試験の実施理由

高校側が面接を実施するのは,合否を決定する材料を得るためではありません。では,面接する理由としてどのようなことがあげられるでしょうか。

 

理由(面接を実施する目的)

  • (1)受験生の日常生活のようすを知る。
    高校側は,入学後に生徒一人ひとりの人格や個性を尊重しながらの教育を目指しています。受験生と直接会って,生徒の日常の姿を少しでも知りたいと考えているのです。
  • (2)高校の教育方針が理解されているかを知る。
    進学実績や,評判だけに注目して,高校の教育方針や教育理念を理解しないまま受験する生徒もいます。そのため,受験生や保護者が高校の教育方針や校風について,誤解のないように確認をする意味も含まれているようです。
  • (3)併願校について知る。
    高校側が合格者を決定する場合,入学辞退者の人数も含めています。そのため事前に辞退者の数を予測する必要があり,面接の際に併願校を聞いてくるのです。併願校については正直に答えてもかまいませんが,合格後に入学するかどうかは,第一志望校でない限り,「家族や先生と相談してから決めます。」と答えるほうが無難です。

ポイント3.面接試験ワンポイントアドバイス

受験生諸君が気になるのが,面接で質問される内容です。当サイトの資料“面接では何が聞かれる? 面接内容一覧”に面接形態や面接内容が掲載されていますので,ぜひ参考にしてください。
面接で聞かれるのは,ほとんどが基本的なことばかりです。ここではよく聞かれる内容と基本的な答え方をアドバイスします。

質問1 受験番号と氏名を問われたら…。
大きな声で,はきはきと答えれば十分です。ただし,違う学校の受験番号を言わないように注意しましょう。

質問2 志望(受験)理由を聞かれたら…。
面接を実施する多くの高校で質問されます。高校見学や文化祭,体育祭を見学した時の印象から,気に入った点をまとめて話すとよいでしょう。出願書類に記入した場合は,その内容を答えればよいでしょう。

質問3 入学試験について聞かれたら…。
多くの高校で試験のでき具合について聞かれるようです。見栄をはらずに正直に答えましょう。

質問4 中学時代の部活動や中学校の様子について聞かれたら…。
部活をやっていた人は活動の内容や大会での成績,そして活動してきて良かったと思える点について話すとよいでしょう。やっていなかった人は正直に「参加していませんでした。」と答えましょう。中学校のようすについては,時には担任の先生や校長先生の名前を質問されることもあります。確認しておきましょう。

質問5 自分の長所や短所を聞かれたら…。
自分のことをどのくらい客観的に把握しているかを確かめている質問です。自分で気づいている点や,両親・兄弟姉妹に指摘されている点を素直に話せばよいでしょう。短所については反省点も添えるとさらに印象が良くなるでしょう。

 

ポイント4.面接ではここに気をつけよう

ここまで読むと,学校側が面接でどのような点をチェックしようとしているのか,大まかに見えてきたことでしょう。簡単にまとめると,

  • (1) 性格に大きな問題点はないか
  • (2) 教育方針・校風に適しているか
  • (3) 家庭環境はどうか

の3点が面接におけるチェックポイントです。

では,具体的にどのような面からこれをチェックするのか,といえば,「受験生の態度や言葉づかい」なのです。ここでは面接の際,注意したい態度や言葉遣いについてまとめます。

  • ①服装・身だしなみに気をつけましょう。
    ボタン,ホック,ネクタイ,リボン,ベルトなどきちんとしめましょう。上着,ズボン,スカートを整え,くつもちゃんとはきましょう。
    面接会場内だけではなく,控室など校内ではチェックを受けていると思ってください。髪をとかすなど身だしなみを整えるのはトイレでしましょう。控室で直すのはかえって悪い印象になります。
  • ②言葉遣いにも気をつけなければなりません。
    ただし,敬語を使い過ぎたり,普段言い慣れない言葉ばかりを使おうとしたりすると,かえって失敗する原因になります。無理をせず,ていねいに話すよう心がければ一生懸命さが伝わります。
    自分のことは,男子なら「僕」,女子なら「私」でよいでしょう。家族のことは「お父さん」「お母さん」などではなく,「父・母・祖父・祖母・兄・姉・弟・妹」と言います。「やっぱ」「~でさぁ」「~しちゃった」などの言葉にも気をつけ,言い切りは「~です」「~ます」としましょう。
  • ③誠実に。正直に。
    話をする時に気をつける点は,ひじをつかないことです。また,わからないことを聞かれたり,間違えてしまったりした場合,頭をかいたり,舌を出したり,ごまかすような態度をとってはいけません。はっきりと「わかりません」「間違えました」と言えばよいのです。それは何も恥ずかしいことではありませんし,マイナスポイントにもなりません。
  • ④背筋を伸ばして,前を向く。
    いすに腰かけたとき,女子は足をそろえ手を前で合わせましょう。男子は普通にすわり,手をグーにしてひざの上に置きましょう。
  • ⑤緊張は悪いことではない。
    面接では誰もが緊張するものです。緊張するなというほうが無理でしょう。かえって少しぐらい緊張しているほうが頭の回転が良くなり,好結果を生むものです。自分が「あがっているな」と思っても気にしないようにしましょう。

 

ポイント5.最後に

初めにも書きましたが,合否を決める最大のポイントは学力です。面接もある程度の準備は必要ですが,この点を忘れずに,弱点克服や総まとめをするなど,入試までの日々を精一杯頑張りましょう。